フラットベンチでベンチプレスをおこなっている方で、胸の筋肉を横から見たときに
「何か大胸筋を全体的にボリュームアップする方法はないのかな?」
そんなあなたの疑問にお答えします。結論から言うと、大胸筋上部を鍛える種目「インクラインベンチプレス」を9つのポイントを押さえてトレーニングをすることで棟金を底上げすることができます。
- ベンチの角度を30度から45度に設定する
- セーフティーバーのセット(万が一に備える)
- 踏ん張りやすい足の位置を決める
- バーを握る手幅
- バーの握り方
- 肩甲骨を寄せてブリッジをつくる
- ラックをバーから外す
- イ|バーを下ろす位置
- インクラインベンチプレス|バーを挙上する
上記でお伝えした9つの手順でおこなうことで、あなたは海外の俳優のような広範囲に広がる胸筋を手に入れることができます。5分ほどで読める内容になっているので、最後までお付き合いください。
Contents
インクラインベンチプレスのやり方 9つのポイント
インクラインベンチプレスは大胸筋上部を狙った定番のトレーニングになります。一連のやり方(動作の流れは)下記の9つになります。
それでは、1つ1つの動きのポイントを見ていきましょう。
1.インクラインベンチの角度を設定する

結論から言うと、ベンチ台の角度は30度~45度くらいを目安に設定してください。
ベンチの角度を45度以上にすると、三角筋という肩の筋肉に負荷が逃げてしまい、大胸筋の種目というよりも、ショルダープレスのような肩のトレーニング種目になってしまいます。
ですので、まずはベンチ台の角度は45度未満に設定して大胸筋上部に刺激が入っているかをウォーミングアップで確認してください。
2.セーフティーバーのセット

インクラインベンチプレスの場合、ウエイトを支えきれずに潰れてしまうと、ベンチの角度が斜めになっているので、バーベルが足の付け根に向かって勢いよく転がり落ちることになりケガに繋がります。
必ず安全対策としてセーフティーバーをセットしましょう。また、セーフティーバーが無い場合は、補助者をつけて挙上動作のサポートをおこなってください。
3.踏ん張りやすい足の位置を決める

足の位置も重要なポイント!
つま先立ちになると踏ん張りが効かず、その分だけウエイトを支える安定感を失います。つまり、扱える重量が下がるということです。
筋力アップや筋量アップを目的とするトレーニングの場合は、高重量へのチャレンジが必要になるので、足のスタンスは踏ん張りやすい位置で足を置くようにしてください。
はい、確かにジムで両足を浮かせてベンチプレスをしている上級者がいます。彼らは意図的にバランス感覚を不安定にさせて体幹部も合わせて鍛えています。
ですが、筋トレ初心者の場合は、そういった難易度の高いことに挑戦せず「大胸筋は大胸筋のトレーニング」「体幹部は体幹部のトレーニング」と分けた方が1部位に集中してトレーニングをした方が効果的です。
4.インクラインバーベルベンチプレス|バーを握る手幅

バーを握る手幅を解説します。ここでは、多くのスポーツジムで使用されてるオリンピックバーのバーベルシャフトを例にして説明します。
プレートの口の所を見ても恐らく50㎜口径なので通常のオリンピックバーと同じ20kgだと思います😁
— ボキ_トレーニング (@Boki_Training) March 13, 2020
オリンピックバー
- プレートスリーブの径が50mm
- 重量は20kg
- 長さ220cm
フラットベンチを使用するベンチプレスの場合、バー中央から左右に均等にライン(線)があり、中央から2個目線が81㎝ラインという名称になります。この81㎝ラインに人差し指か小指を合わせましょう。
インクラインベンチプレスでは、フラットのベンチプレスよりも手幅を少し狭めた方が挙上動作をおこないやすいです。実際握ってみて手幅を調整してみてください。
5.インクラインベンチプレス|バーの握り方
バーの握り方には、2種類あります。
- サムアラウンドグリップ(バーを親指を握りこむ形)
- サムレスグリップ(親指を外してバーを握る形)
フラットベンチでのベンチプレスにも共通して言えることですが、ベンチプレスに慣れていない方は親指を握りこむサムアラウンドグリップで握りましょう。
サムレスグリップは肩甲骨を寄せやすいというメリットがありますが、親指が外れているのでバーが落下しやすくなります。握り方に慣れてない方はサムアラウンドの握り方をおすすめします。
握り方の次は、肩甲骨を寄せて、肩を下げブリッジをつくります。
6.肩甲骨を寄せてブリッジをつくる

インクラインベンチを使ったベンチプレスもフラットベンチでのトレーニングと同様に肩甲骨をしっかり寄せて、肩を下げることが大切です。
肩甲骨の寄せ方は、肩が上がるすくめるような寄せ方ではなく、肩を下げた状態で寄せます。そうすると、背中にアーチができて腰が反った形になります。
横から見ると腰に拳1個分くらい浮いた形になります。足の踏ん張りはこのブリッジを下から支えるイメージでグッと地面を蹴るような感じで体幹部を固めます。このときお尻は浮かさないように注意しましょう。
7.ラックをバーから外す

そして、バーを外すときに気をつけることは、肩甲骨の寄せた状態を維持したままラックからバーを外します。
肩甲骨の寄せた状態が離れる原因には
- ラックの設定位置が高過ぎ
- 腕を上げきってしまう
ですので、ラックからバーを外すときは肩甲骨を寄せたまま、腕だけを突っ張るようなイメージでバーを外しましょう。この意識でおこなうと、肩甲骨の寄せをキープしたままバーを持ってくることができます。
8.インクラインベンチプレス|バーを下ろす位置

インクラインの場合は、バーを鎖骨のちょっと下あたりに下ろします。

そして、バーを下ろしたときの肘の角度は、45~60度くらいを目安にしてください。ベンチプレスで肩を痛める原因で多いのはバーを胸元に下すときの肘の角度が原因に挙げられます。
あまり脇を締めすぎると肩が窮屈になりますし、肘が開きすぎると肩が詰まった感じになるので、どちらも肩に負担のかかるフォームになります。
ウォーミングアップのときに、バーを下げて負担を感じない位置をご自身で見つけてください。
9.インクラインベンチプレス|バーを挙上する

下ろす位置と上げる位置が決まっていたら、あとはそこを往復するだけです。
- 肩甲骨は離さない
- ブリッジを固めたまま動作を行う
この点を意識してインクラインベンチプレスをおこなってください。
インクラインベンチプレスの負荷、回数、セット数
トレーニングの負荷、回数、セット数はトレーニングの目的によって変わってきます。トレーニングの目的とは下記の3つです。
それぞれのポイントを見ていきましょう。
筋力アップのトレーニング
筋力アップのトレーニングの特徴は
- 高重量(90%から100%の負荷)
- 低回数(挙上回数1~4回が限界)
- セット数(2~3セット)
が特徴です。こういった筋力アップに重点を置く方は一瞬でパワーを出力する競技者が多い傾向があります。このサイトは30代から40代の筋トレ初心者の読者が多いので、このトレーニングはやらないでことしょう。
筋量アップのトレーニング
筋量アップは特徴は
- 比較的高重量(67%から87%の負荷)
- 中回数(挙上回数5~18回が限界)
- セット数(2~3セット)
具体的に言うとボディメイクの要素が強いトレーニングです。論文引用の回数でと幅が5~18回と広いのですが、10~12回を意識しているトレーニーが多いです。トレーニング雑誌などでは筋力アップよりボディメイク要素強いので1セット10回を目安にしています。
筋持久力アップのトレーニング
筋持久力アップは特徴は
- 低重量(50%から65%の負荷)
- 高回数(挙上回数18~30回が限界)
- セット数(3セット以上)
下半身を鍛える種目ならば、中高年の筋持久力を上げるトレーニングの負荷、回数、セット数は日常生活の向上に役立ちます。ですが
確かにその通り、特殊な分野の方以外は筋持久力を鍛える必要はないと思います。
インクラインベンチプレスとフラットベンチプレスの2つの違い
インクラインベンチプレスとフラットベンチプレスの違いは2つあります。
細かいポイントを見ていきましょう。
ターゲットとなる筋肉部位 大胸筋上部、中部、下部の違い

胸の筋肉である大胸筋は筋繊維が走る方向によって、上部、中部、下部の3つに分かれています。つまり、対象3部位に合うようにベンチの角度を調整しベンチプレスをしなければなりません。
大胸筋上部 インクラインベンチプレス

大胸筋の上部は上腕骨(腕の付け根あたり)から鎖骨に向かって斜め下に走っている筋肉です。
大胸筋上部の働きは「腕を斜め方向に押し上げる」動作になります。ですので、大胸筋上部効かせるトレーニングをするためには、この斜め上に腕を押し上げる軌道の種目を取り入れます。
ベンチの傾斜を調整できるインクラインベンチは、ベンチに30度から45度の角度をつけることで、バーを垂直に上げたときに斜めに走っている筋繊維に負荷を与えることができます。
大胸筋中部 通常のベンチプレス

大胸筋中部は上腕骨(腕の付け根あたり)から胸骨に向かって、胸の中央を走っている筋繊維の多いエリアです。
フラットベンチを使用するベンチプレスは、大胸筋中部(バストトップ)に大きな負荷を与えます。
詳しくは「ベンチプレスのやり方|肩や手首に負担をかけないフォームを初心者に向けに解説」の記事をお役立てください。
- ベンチプレスの基礎知識
- ベンチプレスの効果、使う筋肉
- フラットベンチでおこなうベンチプレスのやり方
について詳しく解説しております。
大胸筋下部 デクラインベンチプレス

大胸筋下部は上腕骨(腕の付け根あたり)から肋骨や腹筋のあたりに走っている筋肉です。
斜め下に走っている筋肉なので、トレーニングをするときは体幹部から斜め下に押す種目である
- デクラインベンチプレス
- ケーブルクロスオーバー
- ディップス
で大胸筋下部に効かせることができます。
筋肉の位置と筋繊維がどこからどこまで繋がっているかを理解しながらトレーニングをすると、対象筋に負荷が効いているか、それとも負荷が抜けているのかが意識できます。
全ての筋トレに共通して言えることですが、トレーニング効果を高めるには筋肉の筋繊維の方向や作用(筋肉の動き)を知っておくとピンポイントで対象筋に効かせやすくなります
扱えるウエイトの違い
インクラインベンチプレスでは、フラットのベンチプレスと同じ重量を上げれません。大まかなインクラインベンチプレスの重量目安ですが、フラットのバーベルベンチプレスの60~70%ほどが目安になります。
(例)
フラット ベンチプレス 100kg×10回ならば
インクライン ベンチプレス60kg×10回
インクラインバーベルベンチプレス以外で大胸筋上部を鍛えるバリエーション
インクラインバーベルベンチプレス以外で大胸筋上部を鍛えるバリエーションは2つあります。
詳しく見ていきましょう。
1.胸筋上部の鍛え方|プッシュアップ(腕立て伏せ)

自重でおこなう場合は、足を高い位置に置いてのプッシュアップ(腕立て伏せ)が有効です。プッシュアップはウエイトを使わないのでケガのリスクが低く、筋トレ初心者が自宅でベースとなる胸筋を鍛えることにおすすめのトレーニング種目です。

さらに負荷をかけて鍛えたい場合は、プッシュアップバーをご使用すると可動域を高めたトレーニングができるます。プッシュアップバーを使用することで、背部の肩甲骨を寄せることで可動域がグーっと広がり、通常のプッシュアップよりも広範囲に大胸筋に刺激を与えることができるからです。
プッシュアップバーについては「プッシュアップバーのおすすめ5選|初心者でも失敗しない選び方も解説」の記事で使い方を解説しております。
プッシュアップを継続してベースになる筋肉がついてくると、自重での負荷では回数を増やさないと効いてる感覚が得られにくくなります。筋持久力を向上させることを目的としたトレーニングならば、回数を多くするトレーニングは有効です。
ですが、筋力アップや筋肥大を目的とするトレーニングならば、ウエイトで負荷をかけた低回数×高重量のトレーニングをおすすめします。
自重でのプッシュアップに慣れてきたら、次のステップであるウエイトトレーニングにチャレンジしていきましょう。

2.インクラインダンベルプレス
ジムに通っている人はバーベルでのトレーニングは比較的容易ですが、自宅でトレーニングをする方はダンベルの方が馴染みがあるのではないでしょうか?
インクラインダンベルプレスも基本的にはバーベルとのポイントと同じですが、インクラインダンベルプレスのメリットとデメリットがあります。
メリット
- バーが胸に当たららない分、可動域を広げたトレーニングができる
- ダンベルの方が不安定なので、バランスを維持する筋肉も動員できる
デメリット
- バーベルよりも重いウエイトでトレーニングすることが難しい
次にインクラインベンチの特徴を見ていきましょう。

インクラインベンチとは?何がどこまでできるの?

インクラインは英語で傾斜を意味しています。インクラインベンチはその意味の通り、フラットの状態から段階的に角度調整をおこなえるトレーニング用のベンチです。
インクラインとフラットの違いは何かというと、角度を変えることで効かせる場所の違いになります。ベンチプレスを例にすると、フラットベンチでのベンチプレスだと大胸筋の中心に負荷をあたえることができます。
インクラインベンチは角度によって、大胸筋中部から大胸筋上部にかけて段階的に負荷を与えることができます。
つまり、セットを組むときに45度から段階的に0度(フラット)に角度を下げながらベンチプレスをすることで上部から中部にかけて広範囲にトレーニングができます。
角度を使い分けることによって、ボディービルダーやフィージーク選手のような体つきのように、満遍なく筋肉を鍛えたいならば断然角度調整ができるベンチを選択することが良いでしょう。
インクラインベンチに関しては:インクラインベンチおすすめレビュー件数順ランキングの記事で詳しく解説しております。自宅で本格的に鍛えていきたい方はご参考ください。

インクラインベンチプレスのフォームを安定させるサポートギア
より効果的にインクラインベンチプレスをおこなうためには、トレーニングギアを活用しない手はありません。補助具を使うことで安全にケガのリスクを回避しながら、挙上動作に集中することができます。
ここではインクラインベンチプレスをサポートする2つアイテム
を紹介します。こういったサポートギアは他の種目でも使うので、用意した方が効率的に集中してトレーニングができます。
トレーニンググローブ

トレーニンググローブの効果、役割には下記があげられます。
- 手の皮膚の保護、手の皮が剥けることや手のひらのマメを予防
- ダンベルやバーベルを握るときのすべり止め効果
ダンベルやバーベルの握る部分は、ローレットと言ってすべり止めのギザギザ模様が加工されています。凹凸によるすべり止め効果があるということは、素手で握ると摩擦により皮膚が擦れたり、マメの原因になります。
トレーニンググローブでダンベルやバーベルを握ると、不快な擦れを気にせず、しっかりホールドできるのでトレーニングに集中できます。
詳しくは「トレーニンググローブおすすめ6選 素材特徴から効果まで徹底解説」の記事で
- トレーニンググローブの効果
- トレーニンググローブの選び方
- 購入のさいにおさえておきたいポイント
- 素材の特徴
を解説しています。
リストラップ

リストラップを巻く目的は以下の2点があげられます。
- ダンベルやバーベルを握ったときのフォームの維持
- 扱う重量による手首の保護する役割
リストラップを巻くことで関節のガッチリ固定され、バーが腕の中心の真下にくるフォームを維持しやすくなり手首が安定します。
扱う重量が上がるにつれて筋肉だけでウエイトを支えきれなくと、負担が骨にも加わるのでケガが起こりやすい部位といえます。
ですので、リストラップを巻いて手首周辺を1つに束ね、手首を塊としてガッチリ固定しておくことが大切です。
詳しくは下記の記事をご参考ください。




まとめ

「インクラインベンチプレス 角度何度?胸筋大きくする9つのコツ」記事はいかがだったでしょうか?インクラインベンチプレスは、大胸筋上部を成長させるためには最もポピュラーなトレーニングです。
大胸筋中部を鍛えてる方は多いのですが、さらに大胸筋上部を鍛えることで、見た目の印象が変化していきます。
営業マンの場合、体格的にも厚みがでてきて胸を張り、スーツもバシっと着こなしていればそれだけでも「ちょっと仕事ができそうなヤツがきた」って見られます。それだけでも十分にトレーニングした価値はあります。
それではインクラインベンチプレスに取り組んで、ご自身の胸の変化をお楽しみください。
毎日仕事をしながら忙しい合間を縫って筋トレしている人は、プロテイン依存度が高く、必要な栄養摂取にすごく偏りがあります。

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かかる手間はレンジでチンするだけです。

\ 「身体全然変わってないよ!」とはもう言わせない/